「How Google Works」を読んだ
Kindleで何か面白そうな本ないかなと探していたら、「How Google Works」という本を見つけました。Googleといえば知らない人がいないほどのIT分野の巨人ですよね。Googleでは社員はどのように働いているのか、そこに興味があって購入してみました。
How Google Works(ハウ・グーグル・ワークス) 私たちの働き方とマネジメント (日経ビジネス人文庫)
- 作者: エリック・シュミット,ジョナサン・ローゼンバーグ,アラン・イーグル,ラリー・ペイジ,土方奈美
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2017/09/02
- メディア: 文庫
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誰が書いているのか
著者をみて見ると何人かの共著であることが見て取れます。どの人もググるとわかりますが、Googleの成長に大きな役割を果たした人ばかりです。
エリック・シュミット - Wikipedia
Jonathan Rosenberg (technologist) - Wikipedia
ラリー・ペイジ - Wikipedia
訳者は土方奈美という方です。訳者に関しては詳しくないのですが、翻訳本でよくある「訳がクソ」という感じは全くありませんでした。
どんな本だったか
私は、この本にエンジニア視点からの働き方というのを期待していました。しかし、実際に読んでみると、どちらかというと経営者の視点からの本でした(副題に「私たちの働き方とマネジメント」とあるので当たり前といえば当たり前なのですが...)。なので、最初はミスったかなと感じながら読んでいたのですが、読んでいるうちに考えは変わっていきました。本の中では繰り返しIT分野の成長がほかの分野と比べていかに急速かというのを述べていますが、このように状況が目まぐるしく変化するような状況では、エンジニアも経営者のような全体を俯瞰するような視点が必要なのだと感じます。
本書では、いくつかのテーマについて、Googleがどのような歴史をたどってきたかも見ながら解説しています。そのテーマとは
- 文化
- 戦略
- 人材
- 意思決定
- コミュニケーション
- イノベーション
です。全体を読んでいて感じたのは、Googleがいかにエンジニアを大事にしているかということです。どうすれば優秀なエンジニアを雇うことができるか、どのような環境を作ればエンジニアの能力を最大限発揮させることができるか、そんな考えが一貫して根底にあるような感じがしました。
そして、この本ではGoogleの手掛けてきたプロジェクトがどのようにして進んできたのか、おなじみのGmailやGoogle earthなどの例を紹介しています。いくつもの事例を読みながら感じたのは、Google内部での上下関係の希薄さとスピードを重視する姿勢です。ITは目まぐるしいスピードで日々進歩しているのでこのような姿勢が、プラットフォーマーであり続けるために必要不可欠であるということを感じさせられます。
こんな感じのことばかり書いてあると、読んでいて「Google入りてぇ」ってなって勝手に勉強のモチベーションが上がりますwww。同時に日本企業もこんな感じにならないかなとも思うのですが、日本はアメリカとはバックグラウンドが異なるので猿真似してもうまくいかないでしょう。日本企業はこれからどうするべきなのか、そんなことにも考えが行く本でした。